子どもが生まれて、ふと将来を考えたときに真っ先に浮かぶのが「教育費どうしよう…」という不安ではないでしょうか。
大学進学や留学、習い事など、子どもの夢を応援したいと思えば思うほど、その費用はバカになりません。
そんなときによく聞くのが“学資保険”。名前は聞いたことあるけど、「ほんとに必要?」「うちは入った方がいいの?」と迷ってしまう方も多いと思います。

そこで今回は、学資保険の基本から、加入する意味や注意点までまるっとわかりやすく解説していきますね。
学資保険とは?|教育資金を準備するための“保険”という選択肢
学資保険とは、簡単にいうと「教育費を計画的に準備するための積立型の保険」です。
預金と似ていますが、保険という仕組みを使って、お金を貯めるだけじゃなく、万が一のときにも備えられるのが特徴です。
・契約者:基本的にはパパかママ(親)
・被保険者:子ども
・目的:将来の教育費(入学金、学費など)を用意する
契約者に万が一のことがあった場合でも、保険料の支払いが免除されつつ満期金は予定通り受け取れるため、子どもの学びの道を守る保険とも言えます。

最近では祖父母が「孫のために」と加入するケースも増えていて、贈与的な意味合いで利用する人もいます。

2つのタイプ|「貯蓄型」と「保障型」の違いをわかりやすく整理
学資保険には大きく分けて2つのタイプがあります。
それぞれの特徴を押さえておくと、選ぶときの目安になりますよ。
貯蓄型|返戻率が高く“元本重視”な選択
貯蓄型の学資保険は、銀行預金のように積立てていくイメージです。
契約期間が終わった時点で、支払った保険料よりも多くの金額が戻ってくる(返戻率が100%以上)ことが多く、元本重視の家庭にはピッタリです。
・特徴:シンプルで返戻率重視
・満期金:進学タイミングに合わせて一括受取 or 分割受取

低金利時代とはいえ、定期預金より効率よく増える可能性もあるのが魅力です。
保障型|契約者や子どもの万一に備える“もしも型”
保障型の学資保険は、万一のときの保障も付けたい人に向いています。
親(契約者)の死亡時に保険料の支払いが免除されるだけでなく、子どもに医療保障がついていたりする商品もあります。
・特徴:貯蓄+保障の2軸
・注意点:保険料はやや割高で、返戻率は100%を下回る場合もある
あくまで保障目的なら、医療保険や死亡保険と組み合わせて考えるのがよい場合もあります。
バランス型|どっちつかず?選ばれる割合は少なめ
貯蓄と保障の“いいとこ取り”を狙った商品もありますが、返戻率が低くなったり、保障内容が中途半端になったりしがちです。

教育資金をしっかり貯めたい人には、貯蓄型の方が選ばれる傾向にあります。
なぜ加入する人が多いの?|年代別データとニーズの背景
実際、学資保険に入っている家庭ってどのくらいあるのか、気になりますよね。
とある調査では、以下のような加入率が出ています。
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20代:約63%
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30代:約60%
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40代:約53%
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50代:約56%
なんと全体で見ると、子どもがいる家庭の80%以上が「加入済み」または「検討中」という結果に。
実はこれ、かなり高い数字なんです。
その背景には「子どもの将来に向けて何かしてあげたい」「計画的に備えたい」という想いがあるからこそ。

自動引き落としで強制的に貯まる仕組みも、忙しい子育て世代にマッチしています。
学資保険に加入する5つの理由|多くの家庭が選ぶ納得の理由とは
ここからは、学資保険が選ばれている具体的な理由を5つに整理してご紹介します。
1. 教育資金を“確実に”積み立てられる
預金だとつい手をつけてしまいがちですが、学資保険は解約しづらい構造になっているため、強制的に貯蓄ができます。
これはある意味“自分に甘い”人ほど向いている方法とも言えます。
2. 契約者に万一があっても教育費が確保される
契約者が亡くなったり、高度障害になった場合、以後の保険料支払いが免除され、それでも満期金は満額支払われます。
残された家族にとって大きな安心材料になります。
3. 満期金の使い道が明確で計画的に使える
高校・大学の入学金や授業料など、出費が大きいタイミングでまとまったお金を受け取れるため、教育費としてブレずに使いやすいです。
4. 普通預金より返戻率が高い場合もある
低金利の預金よりも有利な運用ができる可能性があります。
特に貯蓄型では、105〜110%程度の返戻率になる商品も。
5. 祖父母の“贈与”目的でも使いやすい商品がある
「孫の将来のために」という気持ちで祖父母が加入するケースも多く、贈与税の非課税枠を活用しながら資産移転としても利用されています。
加入時に注意すべきポイント|失敗しないために押さえておきたい点
学資保険にはメリットも多いですが、もちろん注意すべきポイントもあります。
以下のような点は契約前にチェックしておきましょう。
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返戻率が100%を下回る商品もある:特に保障型は注意。
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満期のタイミングが合わないと資金繰りが困難に:進学時期に間に合うように設計を。
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途中解約すると元本割れの可能性がある:5年以内に解約するともったいないケースが多いです。
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保障内容が他の保険と被っている可能性:医療保険や終身保険とバランスよく設計しましょう。
よくある質問|「結局どう選べばいいの?」という方のために
Q1. 学資保険とジュニアNISA、どっちがいい?
学資保険は“確実に貯める”仕組み、ジュニアNISAは“運用で増やす”仕組みです。
堅実さを重視するなら学資保険、リスクをとっても増やしたいならNISAが合います。併用もアリ。
Q2. 何歳までに加入するのがベスト?
出生後すぐ〜1歳までの加入が最も返戻率が高い傾向があります。
遅くても3歳までに入るのが一般的です。
Q3. 子どもが2人以上の場合はどうすれば?
子どもごとに学資保険を契約する家庭が多いですが、家計に無理がないように設計しましょう。
一人分ずつ分けて貯めるのが管理しやすいです。
まとめ|学資保険は“目的”を明確にすれば後悔しない
学資保険は、ただの“貯金”ではなく、「子どもの未来を守る仕組み」として活用できる制度です。
教育費を確実に積み立てたい、万一のときにも備えたい、という親御さんにとっては、非常に心強い選択肢です。
自分たちのライフスタイルに合わせて、「貯蓄型」「保障型」「バランス型」の中からムリのない保険設計をすることで、安心して子育てに集中できる環境が整います。

「貯めておけばよかった…」と後悔しないためにも、今このタイミングで一度学資保険を見直してみて下さい。