学資保険の加入の5つの必要性!メリット・注意点まとめ

保険・税金

年々上がる教育費の捻出は、子供のいる家庭にとって頭を悩ませる問題です。

資金準備の開始は早い程良いでしょう。資金準備の手段として最も人気なのが学資保険です。

ジョー
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なぜ学資保険が選ばれるのか、加入の必要性の有無を見ていきましょう。

学資保険の加入の5つの必要性!メリット・注意点まとめ

そもそも学資保険とは?

学資保険は、子供の教育資金準備を目的とした積立型の生命保険です。子供のための生命保険ですが、契約者は子供本人ではありません。契約者は両親のどちらかがなるのが一般的です。近年では祖父母が契約者となるケースも増えてきました。

学資保険の2つの種類とその違い

学資保険は大きく分けると貯蓄型と保障型の2種類となります。

貯蓄型

貯蓄型の学資保険は、積み立て重視で返戻率の高いものが多くなっています。毎月積み立てる教育費を銀行に預ける代わりに保険会社に運用してもらい、満期になった時積立金をまとめて受け取るという商品です。

保障型

保障型の学資保険は、教育費を毎月積み立てる仕組みは貯蓄型と一緒です。契約者の死亡保障や子供の医療保障が付いている商品になります。満期受取金額は同じでも、保証がある分保険料は貯蓄型に比べやや高めの設定です。返戻率も100%を切るものが主となります。

その2つを組み合わせたバランス型の商品もあります。教育資金を貯める目的としては貯蓄型の人気が高く、学資保険加入者の約80%は貯蓄型を選択しています。

どれくらいの家庭が加入しているものなの?

子供がいる20代から50代の家庭を対象に行われた市場調査の結果、年代別の加入率は以下のようになっています。

  • 20代の加入率:約63%
  • 30代の加入率:約60%
  • 40代の加入率:約53%
  • 50代の加入率:約56%

全体でみると子供がいる80%以上の家庭が学資保険に加入済みか、加入を検討しています。これらの数字からも、教育資金準備としての学資保険の人気がうかがえます。

実際に学費ってどのくらいかかるものなの?

物価の上昇とともに年々上がっていく教育費ですが、実際どのくらい必要なのでしょうか?文部科学省のデータでは次のような平均額が出されています。

公立の平均額

  • 幼稚園:年間222,264円
  • 小学校:年間321,708円
  • 中学校:年間481,841円
  • 高校:年間409,979円

私立の平均額

  • 幼稚園:年間498,008円
  • 小学校:年間1,535,789円
  • 中学校:年間1,338,623円
  • 高校:年間995,295円

塾費用の平均額 (家庭教師費・通信教育費は除く)

  • 小学校:公立52,183円・私立213,854円
  • 中学校:公立204,583円・私立135,356円
  • 高校:公立95,450円・私立142,063円

結局教育費の総額はどのくらい?

幼稚園3歳からから高校3年生までの15年間を見ると、教育費総額の平均は以下のようになります。(幼→小→中→高)

  • すべて公立(公→公→公→公):5,230,911円
  • 幼稚園だけ私立(私→公→公→公):6,088,853円
  • 高校だけ私立(公→公→公→私):6,977,880円
  • 幼稚園及び高校が私立(私→公→公→私):7,835,822円
  • 小学校だけ公立(私→公→私→私):10,408,301円
  • すべて私立(私→私→私→私):17,699,263円

15年分の総額ですが、金額の大きさを改めて目にすると驚きます。すべて公立の場合とすべて私立の場合では、その差は約3.38倍となります。教育資金の準備開始は早い程良いとされるのが見て取れます。

学資保険を考えよう!5種類の必要性とは?

高い貯蓄性

積立型の学資保険の一番の魅力は高い貯蓄性です。人気商品では返戻率が110%を超えるものもあります。例えば月々8千円台の支払いを子供が0歳から18歳満期まで続けると、1,812,672円の支払いで200万円を受け取ることができるということです。預金で高い金利を受けたい場合はまとまった元手が必要ですが、積立型学資保険は元手がなくても比較的高い金利で増やせます。

払込免除特約

これは家庭の収入源に何らかの問題が発生した際、保険料の支払い免除を申請できる特約の事です。例えば契約者になっている親が死亡したり、所定の高度障害の状態になって保険料の支払いが困難になった時に使われます。満期金やお祝い金は契約通り受け取れます。この特約を付ける場合は、両親のうち収入が高い方を契約者にするのが適切です。

生命保険料控除

学資保険は、被保険者である子供に万が一があった場合の生命保険の役割も果たしています。そのため生命保険料控除のうちの「一般生命保険料控除対象」となります。控除は年末調整で申請します。申請し忘れた場合には還付申告ができます。学資保険は長期の契約なので、控除申請しておくと、年収にもよりますが十万単位で税金が安くなるケースもあります。

強制的な貯蓄習慣

学資保険の最大の魅力の一つは、毎月積立てしていくので半強制的に貯蓄できることでしょう。そして目的が子供の教育資金として特化しているので、別の用途に使ってしまうことは比較的避けられます。祝い金を子供の進学のタイミングで受け取ることもできます。掛け金は子供1人に対し5千円から8千円の家庭が80%を占めています。

不要な理由がない

学資保険の加入者に対して行われたある市場調査では、97%が加入していてよかったと返答しています。すでに教育費の準備ができている場合などを除き、積立てた学資金が不要になることはないのです。学資金として必要がなくなった場合には別の用途に使うことができます。

学資保険に加入するベストタイミングとは?

加入するなら1日でも早い方がお得?

学資保険の加入は早い程良いとされます。1つの理由は月々の支払金額が安くなることです。0歳から18歳までの18年間で300万積み立てるのと、7歳から11年間で300万積み立てるのでは、月々の支払金額が違います。そして早く加入することによって返戻率も高くなります。

早く加入して払い始めた方が返戻率が高くなる例を、契約者が30歳男性で保険金額300万円、保険料払込期間18歳で見てみましょう。

  • 子供が生まれる予定日140日前に加入した場合:保険料13,190円・戻り率105.2%
  • 子供が1歳の時に加入した場合:保険料14,040円・戻り率104.7%
  • 子供が3歳の時に加入した場合:保険料16.080円・戻り率103.6%

妊娠中からでも加入が可能?

一部商品に限られますが、一般的に安定期に入ると言われる140日前、妊娠7か月相当から加入できる学資保険もあります。妊娠中から加入するメリットは3つあります。

  • より早く加入して支払いを開始した方が返戻率が高くなる
  • 出産直後は多忙で、学資保険をじっくり検討する時間を作るのが難しい
  • 保障は契約と同時に始まるので、妊娠中からでも契約者に万が一のことがあった場合支払いが免除される

ここはチェックしておこう!学資保険に加入する際の7つの注意点

途中解約・月々の保険料に注意

学資保険は十数年単位の長期に渡って支払いを続けるものです。加入当初とは状況が変わり、支払いを続けるのが困難になるケースもあるでしょう。途中解約をすると返戻率が100%を切る可能性もあります。

途中解約のリスクを避けるためには、将来のプランを明確にしておく必要があります。例えば子供は何人予定するか、妻の仕事スタイルはどう変化するかなどです。

満期のタイミング

満期のタイミングを間違えると必要な時に満期学資金を受け取れないことがあります。例えば大学進学の資金にするなら18歳満期が一般的です。加入者の60%が18歳満期を選んでいるという調査結果もあります。満期=満年齢を迎えた後の契約応当日ということです。子供が早生まれの場合は特に、契約のタイミングによっては大学入学時に満期額資金を受け取れない可能性もあります。

忘れてはいけない税金のこと

祝い金などは一時所得とみなされます。一時所得は50万円までは控除の対象になりますが、積立金が大きいと課税される可能性もあります。学資年金として受け取る場合も雑所得として扱われるので課税対象となります。

必要のある保障内容だけチェック

保障型の学資保険を選んだ場合、保障内容が本当に必要かどうかも考慮しましょう。例えば子供の医療特約を付けたとしても、差額のベッド代はカバーされません。自治体によっては小学校卒業、中学校卒業まで子供の医療費は無料という地域もあります。せっかくつけた保障が無駄にならないようによく検討しましょう。

子供の年齢で入れる商品が限られる

基本は未就学児の6歳までの加入となっています。例外は支払い短縮プランなどで、9歳までなら18歳満期型で入れる商品もあります。13歳から20歳満期型祝い金なし加入できる商品も一部保険会社にはありますが、月々の支払金額は高額になりますので注意しましょう。

給付回数を減らすのがポイント?

給付回数を選べる商品がほとんどですが、予定していた給付金を受けないで運用に回してもらう事もできます。運用の結果次第では満期金額が増える可能性もありますので、給付金を受け取る回数を減らすのもいい方法です。

払い済みは短い方が良い?

学資保険も通常の保険商品と一緒で、払込み済にすると保険料の総額が下がります。方法は以下の2種類がありますが、一時払の方が保険料の割引率は高くなっています。

一時払:全保険料を保険会社に→保険会社が全保険料を払い込む

全期前納:全保険料を保険会社に→保険会社が毎年保険料をその商品に払い続ける

まとめ

  1. 教育資金の準備手段として学資保険はオススメできる
  2. 学資保険の加入時期は早い方がよい
  3. 保障型の保障内容が本当に必要かよく考える
  4. 無理のない支払い金額を設定して途中解約を避ける
  5. 満期年齢を設定は子供の誕生月によって変えた方がよい場合もある

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