子供の教育資金、また親に万が一の時があった場合の資金として注目されているのがこの「学資保険」。
学資保険の加入率は年々増加傾向にあります。
では一体世の中の人はどの程度、いくらの掛け金で学資保険をスタートさせているのでしょう。

学資保険の相場を見ていきましょう!
学資保険は1万円前後が妥当?
そもそも学資保険とは?
学資保険とは?
学資保険とはこどもの教育資金の確保を目的とした保険のことです。
毎月決まった額の保険料を払い続ければ、祝い金や満期学資金として、契約時に決めた子供の年齢に合わせた給付金が受け取れる保険のことです。
学資保険の大きな特徴は、子どものための保険であることです。
契約者本人である親の万が一の事態にはもちろん、子どもが病気・怪我などをした際にも給付金がおりる商品もあります。
学資保険とこども保険の違いについて
こども保険は子どもを対象とした保険の総称です。
一般的には、学資保険は、積み立て部分を重視した保険、こども保険は、医療保障や死亡保障を重視した保険と分けられます。
最近は多くの保険会社が学資保険の名称で販売しており、積み立て、医療保障、死亡保障、育英年金などを自由に組み合わせ可能な場合が多くなっています。
したがって、学資保険とこども保険はとほぼ同じ商品性であると考えられています。
学資保険の加入率って実際どのくらい?
生命保険協会が発表した「生命保険の動向2016年度版」によると、個人保険の保有契約高は、平成27年度末で858兆円で、平成8年度末の1,495兆円をピークに以後減少が続いています。
しかし、平成27年度末の個人保険の保有契約件数は1億6,011万件となり、8年連続で増加してきています。
なぜでしょうか?
その、背景には高額な死亡保障へのニーズが低下し、医療保険等の死亡保障金額が少ない、または無い商品、また貯蓄性商品にニーズがシフトしたことがあります。
学資保険は何のために加入するもの?大切な目的とは?
学資保険には主に二つの目的があります。「子供の教育資金の準備金」「親に万一のことがあった場合の教育資金」の2つです。
契約者である親が死亡または高度障害状態になった場合、保険金の受取権利はそのままに、以降の保険料の払込が免除になる「払込免除特約」等もあります。
知っておこう!子供の教育費の平均額とは?
文部科学省は,子供を公立または私立の学校に通学させている保護者が,子供一人当 たりの学校教育及び学校外活動のために支出した経費の実態をとらえる目的で学習費調査を行っています。(学習費総額平成26年度子供の学習費調査:文部科学省)
幼稚園~高校(すべて公立の場合)
- 幼稚園 222,264円
- 小学校 321,708円
- 中学校 481,841円
- 高校 409,979円
- 合計 1,435,792円
幼稚園~高校(すべて私立の場合)
- 幼稚園 498,008円
- 小学校 1,535,789円
- 中学校 1,338,623円
- 高校 995,295円
- 合計 4,367,715円
塾費用とは?
年間「学習塾費」の平均金額の合計
幼稚園(3歳~5歳)公立14,555円、私立27,671円、学校6年間合計公立309,465円,私立1,273,144円、中学校3年間合計公立612,466円、私立405,927円、高等学校3年間合計では公立287,994円、私立430,645円となっている。
結局教育費の平均額とは?
- 幼稚園~高校(すべて公立の場合)+学習塾 2,660,272円
- 幼稚園~高校(すべて私立の場合)+学習塾 6,505,102円
結局教育費の大半を占めるのは4年間の大学生活?
入学時に必要なお金
授業料864,384円 入学料261,089円 施設整備費186,171円 合計1,311,644円4年間の
合計 4,202,220円
以上の結果を見ますと、幼稚園から私立に通わせる場合と、公立に通わせるとでは、2.4倍の開きがでます。
平均の学習費の総額でも約384万円の差が出ます。
まずは、子供を通わせる学校について考えて、月々の支払いが可能な保険料をシュミレーションする必要があります。

また、大学入学時のまとまった金額についてどのように賄うかを検討することが重要です!
学資保険の金額を考える上で大切な4つのこと
子どもの教育計画を事前に把握
最終的な、学資保険の金額の総額については、私立か公立かで大きく相違します。すべて私立の場合とすべて公立の場合だと2.4倍の差が出ます。
大学入学時の受け取りを想定
大学入学時に支払う金額から逆算すると良いでしょう。一度にまとまったお金が必要になる大学1年目の費用を学資保険でまかなう考えが一般的です。受験費用、入学金、授業料などに加え、下宿する場合は敷金・礼金など生活費も必要になります。まず、大学の入学資金の平均額1,311,644円で 返戻率は110%で計算を行うと以下の通りになります。
- 保険料の総額=1,311,644円×100%÷110%=1,192,403円
- 月額あたりの保険料=1,192,403円÷(18年×12ヶ月)=約5,520円
長期的な家計シミュレーションを
預貯金、保険総額、運用資金をシュミレーションしてみることが有効でしょう。一般的に、保険・銀行・証券等の各営業マンに相談すると自社の商品のメリットを中心に話が進んでしまいます。
家計シュミレーションの具体的な方法については、詳細な分析ツールを保有している専門家(ファイナンシャルプランナー等)に相談するほうが良いでしょう。しかし、信用できるファイナンシャルプランナーを探すのも大変ですから、インターネットで無料シュミレーションすることができます。
家族間で改めて学資保険加入の目的を明確に
貯蓄目的にするか、保証を重要視するのかによって保険料の金額が変わってきます。
貯蓄目的とは:普通預金よりも金利が良い商品がほとんどで、強制的に貯蓄が可能、税金の控除を受けられる等(半面、換金性が低く途中解約等の場合元本割れしたりする可能性もある)。
保証重視とは:親にもしものことが起きた時に、保険料の支払い免除の措置がある(保険料が高く元本割れしたり、中途解約をすると大きく損をしてしまうこともある)。
結論!保険料の相場はどのくらいが妥当?
保険料の妥当の相場とは?
大学入学資金の平均額を最低基準として、5,000円から家計に無理のない程度で15,000円程度が無難でしょう。
何を基準に考えるのが得策?
預貯金、投資信託等の金融商品での運用にもそれぞれメリット・デメリットがあります。その方の考え方にもよりますがそれぞれ余裕資金の中から3分の1ずつ振り分けたら良いでしょう。預貯金は、いつでも換金できるメリットがありますし、金融商品の中には、こどもNISA等の非課税制度もあります。
まとめ
- 目的を明確にすること(貯蓄目的・保証目的)
- 統計を参考に家計を見直しながら保険料は無理のない予算で考えましょう
- 他の金融商品も比較検討してみましょう
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